「もう終わりか?遠慮せずに何処からでもかかってこいよ」
既に敵の半分以上を駆逐したJが、全身から闘気を漲らせ、残った相手の方に向き直る。その殺気を帯びた威圧感に自然と顔が強張り後ずさりする少女戦闘員達。
「えーい、怯むな!早く奴を血祭りに上げるのよ!」司令の女教師がヒステリックに命令を下す。初め動揺を隠せず、お互い相手の顔を見合っていた少女戦闘員達だったが、意を決したようにJをにらみ返し、素早く四方を取り囲むように体制を取り直した。
しばらくのけん制があった後、その中の一人全身をピンクのレオタードで包んだ少女戦闘員が、肉付きの良い身体を揺らしながらしゃにむに襲いかかって来る。
「やああぁー!」
彼女は、冷たく光るサバイバルナイフを一閃、ニ閃させるが、Jは絶妙のフットワークで軽々とかわしていく。小鼻を膨らませて大きく刃を振りかざす相手に接近すると、身体を密着させて細く引き締まった腰に両手を回す。
「なっ!?」
両手を高々と振り上げたまま、身動きの取れなくなった彼女は力の限り身をよじらせもがき抵抗する。
「捕まえたぜ!」
男は腰に回した両手に一気に力を込めると、鯖締めの態勢でグイグイと締めつけた。強く圧迫された背骨がミシミシと軋み、両手で締めつけられる華奢な腰とボリュームのある形の良い尻が大きく歪む。
「ぐ、うあああぁ!」全身から脂汗を噴出させながら苦痛に喘ぐ。何とか抜け出そうとなおも歯を食いしばって激しく抵抗するが、男の万力の様な腕からは逃れようがない。限界に達した圧迫感に、一層大きな声を上げて豊満なお尻を波打たせた瞬間、「ゴキィ!!」身体の内部から背骨の破壊されるような重苦しい音が聞こえてきた。
「うんっ!」
彼女の身体が小刻みに震え、全身から凧の糸が切れた様にグッタリと力が抜けた。固く閉じられた目尻からは涙が伝い、口から泡を吹き出すと失神した。
「!?」
それと同時にJの腰の辺りに生暖かい感触が伝わって来た。見ると失神した彼女の股間の辺りが黒々と濡れ、白い太股を黄色い液体が流れ落ちていた。余りの苦痛に耐えきれずに失禁してしまったらしい。Jはその少女戦闘員を抱え上げたまま僅かに動揺する。
その一瞬の隙を衝き、セーラー服の少女戦闘員が背後から忍び寄る。
(勝機!今なら殺れる!)
劣勢の状況に活路を見出した制服の少女戦闘員は全力で駆け出すと、躊躇なくナイフと突き出した。「ズブッ!」だが、次の瞬間自信の笑みを浮かべた顔が苦痛に歪む。下腹の辺りに灼熱の痛みを感じ、咽喉に向かって熱い物が込み上げてくる。
「あっ!?うぅ!」
「甘いな!」
Jは背後からの殺気に咄嗟に反応すると肩越しにナイフをかわし、制服の柔らかい下腹部に鋼のような肘を深々と突き入れていたのだ。彼女は口元から唾液をたらしながら肩を小刻みに震わせて苦鳴を洩らす。さらに両手で腹部を押さえたまましゃがみ込もうとする顔面に、Jは唸りを上げる裏拳をお見舞いする。
「きゃあ!」
鼻っ柱に強烈な一撃を受け、鼻血を大量に溢れさせながら吹き飛ぶ。
「ちっ!」
倒された仲間に呼応して、攻撃を仕掛けようとしていたもう一人のセーラー服の少女が、タイミングを失い足を怯ませる。
「さぁ、受け取れ!」
その制服の少女戦闘員に向かってJは片手で抱えていたレオタードの少女戦闘員を思いきり放り投げた。
「あっ!」
突然の行動に一瞬動きを止めたが、ぶつかる直前で何とか真横に飛び退いてかわす。「ドサッ」重い音と共にレオタードの少女戦闘員の身体が床に叩きつけられ、小さく跳ねた。その衝撃に失神していた身体を「ビクッ」と痙攣させる。投げると同時に行動を開始していたJは、肩膝を付いて立ち上がろうとしている制服の少女戦闘員に接近し、稲妻のようなアッパーを振り上げる。
「はぐうっ!」
思いきり強打された彼女の顎がかち上げられて、赤い鮮血の飛沫と共に衝撃に耐えられなかった白い歯が、端正な唇から吐き出されると、しばらくその態勢のまま踏みとどまっていたが、軽い溜息を洩らすと上体がグラリと揺れて、その場に崩れ落ちた。
続けざまに倒されたセーラー服の少女戦闘員は、純白のパンティと張りの有る艶やかな脹脛を露出させたあられもない姿のまま四肢を投げ出している。
「ば、馬鹿な!私の生徒達が、こうも簡単にやられるなんて」
女教師は床の上に倒れ伏す彼女達を呆然と見つめながら歯噛みする。残っているのは最早、自分とレオタードの少女戦闘員一人のみだ。不安に顔色を青ざめさせたレオタードの少女戦闘員が、問い掛けるような瞳で女教師を見つめている。
「お前の持ち駒も後一つだけだな。どうするつもりだ」Jはゆっくりと振りかえると女教師に標準を定めた。